ハイドロキノン入り化粧品のニキビ跡への効果は?副作用や使うときの注意点も解説!
肌の漂白剤と呼ばれる美白成分の「ハイドロキノン」。
・ニキビ跡が薄くなるって本当?
・どんなニキビ跡にも効果があるの?
・刺激がとても強いみたいだけど、私が使っても平気?
など「ニキビ跡に効くなら使ってみたいけど、肌に合わなかったら怖い…」
という人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ハイドロキノンは効くニキビ跡・効かないニキビ跡があるし、肌への刺激もあります。
なので一概にニキビ跡に悩んでるならおすすめだよと言える成分ではないんですね。
今回は“ハイドロキノンのニキビ跡への効果や副作用、使うときの注意点”などについて解説していきます。
- この記事の監修医師 -

鴇田 真海(ときた まみ)先生
皮膚科医/白金クリニック院長
【所属】日本皮膚科学会専門医/日本美容皮膚科学会会員
2007年藤田保健衛生大学卒業後、2009年東京慈恵会医科大学病院 皮膚科入局
2015年から白金クリニック院長を務める
目次
ハイドロキノンは色素沈着した茶ニキビ跡のケアには効果的!

ハイドロキノンは美白成分です。
ニキビ跡に効くと言われていますが、全てのニキビ跡に効くわけではありません。
ニキビ跡といっても大きく分けると
→美白成分でケアをするのが効果的。
つまりハイドロキノンが効果を発揮する!
・炎症で赤みが残るタイプ
→炎症を抑える成分でケアするのが効果的
・クレーターのように肌がエグれてしまったタイプ
→保湿を徹底するのが効果的(スキンケアで完全に消すことはできません)
この3つのタイプがあって、それぞれ効果的な治し方も違います。
美白成分のハイドロキノンが効くのは、色素沈着で茶ジミになっているタイプのニキビ跡だけなんですね。
赤いニキビ跡・クレーター跡には効かないから注意!

赤みが残るタイプやクレータータイプのニキビ跡は、美白成分では治せません。
いくら使っても意味がないので気をつけてくださいね。
ハイドロキノンとはどんな成分?

ハイドロキノンとはアルブチンという植物の一種で、イチゴやコーヒーなどに含まれている天然の成分。
欧米だと”美白=ハイドロキノン”と言われているくらい主流な美白成分です。
『肌の漂白剤』とよばれていて、強力な美白作用があるのが特徴。
日本でよく使われる美白成分【ビタミンC・コウジ酸・プラセンタなど】の約10~100倍の作用があります。
その効果の高さから、日本でもクリニックでシミやそばかす治療に使われるようになりました。
ただ美白効果が高いぶんだけ、副作用がでる可能性があり、肌に与える刺激も強いです。
2001年までは市販の化粧品に使われることが許されていなかったほど刺激性があります。
安全性が問われるので、今でも使っている化粧品メーカーさんはかなり少なめです。
ハイドロキノンの美白効果2つ
ハイドロキノンは以下2つの美白作用が期待できます。
2.茶ニキビ跡やシミのもととなるメラニンの生成をおさえる
簡単に言うと茶ジミの漂白から予防までできるということです。
1.すでにできている茶ニキビ跡やシミをうすくする

先ほども触れましたが、ハイドロキノンには強力な漂白作用があります。
一度できてしまった茶ニキビ跡やシミの色味を薄くすることができるんですね。
また即効性があるのも特徴。
濃度が高いほど、早く効果を実感できるようになります。
市販の1~3%の濃度が低いものでも、3ヶ月くらいで効果を感じる人が多いようです。
病院でもらえる4~6%の濃度が高いものだと、1ヶ月くらいで効果が出ると言われています。
※濃度が高いだけ、肌への刺激も強くなります。
ハイドロキノンの効果をより高めるためには、トレチノインと併用すると効果的。
トレチノインはターンーオーバー促進効果から、古い毛穴の詰まりを解消してシミを排出する効果があります。
またトレチノインと併用することで浸透力がアップするのです。
※トレチノインは病院での処方のみなので気になる方は皮膚科へいきましょう。
2.茶ニキビ跡やシミの元となるメラニンの生成をおさえる

茶ニキビ跡やシミは”メラニン色素(※)”が肌に沈着することでできるものです。
※メラニンとは
紫外線・摩擦・雑菌などの刺激から肌を守るための色素。刺激を受けると作られます。
大量に作られるとターンオーバーでは排出しきれなくなり、沈着してしまうんですね。これが茶ニキビ跡やシミの正体です。
ハイドロキノンは、肌がメラニンを作る力を弱める作用があります。
刺激を受けても大量にメラニンが作られることがなくなるんですね。
メラニンの量が少なくなればターンオーバーでしっかり排出できるので、色素沈着も起きにくくなるということです。
そのため茶ニキビ跡や、シミの予防につながります。
ハイドロキノンの副作用3つ
ハイドロキノンを使う前に必ず知っておいてほしいのが副作用です。
ハイドロキノンを使うことで起きがちな以下3つの副作用について紹介します。
2.ニキビが悪化する
3.紫外線に敏感になる
1.使いはじめに赤みがでやすくなる

ハイドロキノンを使いはじめたばかりのときは赤みが出やすくなります。
これはハイドロキノンがシミまで届いて漂白がはじまったサインです。
シミのケアをする上では仕方がない副作用とも言えます。
ただし、ただ単に肌に合っていないというケースもありえるんですね。
その場合ニキビや乾燥などトラブルが起こりやすくなってしまいます。
少しでも肌に異変を感じたらすぐに使用を中止するのがおすすめです。
2.ニキビを悪化させる可能性あり

今ニキビができているという人は要注意!
ハイドロキノンの刺激でニキビが悪化することがあります。
ニキビを悪化させて、逆にニキビ跡になってしまうこともあり得るんですね。
ニキビ跡のケアでニキビ跡を作ってしまっては意味がありません。
ニキビがしっかり治ってから使うようにしましょう。
3.紫外線の影響を受けやすくなる

紫外線から肌を守るメラニンが作られにくくなるので、肌が紫外線を吸収しやすくなります。
紫外線は、肌の細胞を破壊してしまう恐ろしいものです。
もろに浴びると乾燥・シミ・シワ・たるみなど、あらゆる肌トラブルにつながってしまいます。
ハイドロキノンをおすすめできる人・できない人
ここまでの流れから、ハイドロキノンをおすすめできる人・できない人をそれぞれまとめてみました。
以下にあてはまる人は、ハイドロキノンを使ってみることをおすすめできます。
ハイドロキノンをおすすめできる人
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- 長年消えない茶色いニキビ跡がある
- シミやそばかすが気になる
- 肌はそこまで敏感ではない

強力な美白作用があるので、茶ニキビ跡・シミ・そばかすなどに悩んでいる人には嬉しい成分と言えます。
ただし副作用もあるので、「そこそこ自分は肌が丈夫である。」と言える人が使うのが安心です。
一方で、以下にあてはまる人はハイドロキノンを使うのはおすすめできません。
ハイドロキノンをおすすめできない人
- 赤いニキビ跡を消したいと思っている
- クレーター跡を直したいと思っている
- 今現在、ニキビができている
- 敏感肌でちょっとした刺激でも肌がかなり荒れてしまう
くり返しになりますが、赤やクレーターニキビ跡は美白成分では治せません。お門違いになってしまいます。
副作用で逆に肌が荒れることもあるので、超敏感肌の人やニキビ肌の人は使わないのが無難です。
自分のニキビ跡の種類や、肌の状態に合っているなら使ってみる価値ありです。
ハイドロキノン入りの商品を選ぶときは”濃度”に気をつけるべし!

ハイドロキノン入りの商品を買うときは、必ず濃度をチェックしましょう。
日本の市販品は、ハイドロキノンは4%までしか配合してはいけないことになっています。
基本的に4%までのものは、肌に大きな負担をかけることはないからですね。
ただ「使ってみたいけど、肌が荒れたらやだなぁ…」
という人は、まずは1~2%くらいのものを使ってみるのが安心できるのでおすすめ。
使ってみて全然大丈夫だった!となったら少し濃度が高いものに変えればいいだけです。
濃度が書いてなくて、よくわからない商品は使わないようにしてくださいね。
※濃度5%以上のものは”白斑”ができる可能性あり!
日本にはありませんが、海外製品であればハイドロキノン5%以上の化粧品はゴロゴロとあります。
でもハイドロキノン5%以上のものを使うと、白斑(下の図)ができる可能性があるので要注意です。
もし高濃度のハイドロキノンを使いたいときは、必ずお医者さんに処方してもらいましょう。
自己判断で使うのは危険すぎるので絶対にやめてくださいね。
いくらニキビ跡を早く治したくても安全>効果です。
ハイドロキノン入りのおすすめの化粧品3つ
「ハイドロキノン入りの化粧品を使ってみたいけど、どれが良いかわからない…」
という方に、ハイドロキノン4%以下で肌への刺激も少なめの化粧品を3つ紹介していきます。

価格:トライアルセット1,980円
ビーグレンは安全性、効果ともに優れた当サイトで大人気の商品です。
ハイドロキノンのデメリットである肌への刺激を最小限にまでおさえられているんですね。
ハイドロキノンを配合したホワイトクリームを初め、洗顔、化粧水、美容液、クリームの5点セットがお得にお試しできます。

価格:1,296円
ハイドロキノンが主成分であるクリーム。
ハイドロキノンは2%。値段が安いので刺激が心配な人が試しに使ってみるのにうってつけ。
ただ効果には個人差がみられるかなといった印象を感じる商品です。

価格:2,600円
雑誌にも紹介されている話題のハイドロキノンクリーム。
ハイドロキノンは4%とやや高めで、わずか1週間ほどで効果を感じるという人もいます。
上の2つの化粧品よりも、濃度は高いので、肌の強さに自信がない方は避けた方が無難。
気になる部分にクリームをポンとのせるだけという手軽さもポイント高いですね。
ハイドロキノンを使用する上での3つの注意点
ハイドロキノンを使うときは下の3つのことに気をつけて使うようにしましょう。
副作用や、肌の刺激をできるだけ抑えるためにとても大切なことです。
UV対策を徹底する

紫外線の影響を受けやすくなっているので、外出するときはUV対策をしっかりしましょう。
すっぴんで日焼け止めも塗らずに外出なんて絶対にダメですね。
日焼け止めを塗る・サングラスをかける・帽子をかぶる・日傘をさす
など紫外線から肌を守ってあげてくださいね。
POINT
またハイドロキノンを使うタイミングは、夜の洗顔後にしましょう。
朝にハイドロキノンをつけてから外出するのはやめたほうがいいです。
より紫外線に弱い状態で、紫外線を浴びに行くことになります。
暗くて涼しいところで保存する

ハイドロキノンはとても不安定な成分。
熱や酸素、光などの影響を受けやすく、すぐに成分が変化してしまいます。
開封した後は、日陰の涼しく暗い場所で保管するようにしましょう。
冷蔵庫で保存するのが1番おすすめです。
また長期間使うこともおすすめできません。
もったいないと思うかもしれませんが、開封から1ヶ月以上たったものは使わないようにしてください。
4%以上のものは3ヶ月以上使い続けない

これは、4~6%など高濃度のハイドロキノンを使うときの絶対のルールです。
お医者さんからハイドロキノンを処方してもらった場合の話になりますね。
高濃度のハイドロキノンを3ヶ月以上使い続けると、メラニンが完全に作られなくなってしまう可能性があるんです。
メラニンがなくなると白斑ができてしまいます。
「ちょうどシミが薄くなってきたからやめたくない!」
という時期でもありますが、3ヶ月たったら必ず使うのをやめましょう。
1ヶ月くらい休薬したら、また使い始めてOKです。
ハイドロキノンは必ず知識をもってから使うようにしよう!ハイドロキノンはシミを消したいからといって、安易に使うのはあまりおすすめできません。
副作用や肌への刺激などをしっかりと知った上で使うことが大切です。
今回紹介した選び方や使うときの注意点なども意識して、安全に使うようにしましょう。
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