なかなか治らない!しこりニキビ・硬結ニキビの原因と治し方
ニキビの炎症がひどくなりすぎて、しこりのように硬くなってしまう”硬結(こうけつ)ニキビ”(しこりニキビとも呼びます。)
- 普通のニキビのような芯が見つからない
- 見た目が蚊にさされに似ている
- かゆみがある
- さわると痛い
上記の特徴があり、できるとなかなか治らない厄介者です。
でも、できてしまったものはなんとしてでも治したいですよね。
普通のニキビよりも少し大変ですが、自力でも正しくケアすれば治すことはできるので安心してください。
(時間がある方は皮膚科にいくのがおすすめです。→硬結ニキビを皮膚科でみてもらう場合の治療法は?)
今回はニキビがどうしてしこりになるのか・どうやって治せばいいのかなど、硬結ニキビについて詳しく解説していきます。
- この記事の監修医師 -

鴇田 真海(ときた まみ)先生
皮膚科医/白金クリニック院長
【所属】日本皮膚科学会専門医/日本美容皮膚科学会会員
2007年藤田保健衛生大学卒業後、2009年東京慈恵会医科大学病院 皮膚科入局
2015年から白金クリニック院長を務める
目次
硬結ニキビって何?

ニキビといってもいくつか種類があります。
「白→黒→赤→黃」といった順に症状が重くなり、治しづらくなります。
そして硬結ニキビは、黄ニキビが更に悪化してしまったものと考えましょう。
つまりニキビの中でも最高に症状が重く、治すのが難しいということ。
ニキビ界でも、とっても手ごわいニキビなんですね。
硬結ニキビができるまでのメカニズム
炎症を抑えるときに毛穴の壁が壊れる

白→黒→赤→黃とニキビの炎症がひどくなるにつれて、白血球の中にいる好中球がアクネ菌を殺そうと活発に働きはじめます。
しかし、これと同時に肌にダメージを与える活性酸素がたくさん発生してしまうんですね。
活性酸素はアクネ菌を殺すのと同時に、毛穴の壁を作っているコラーゲンやエラスチンを破壊。毛穴はボロボロになっていきます。
毛穴の外にまで炎症が進んでしまうので、腫れや痛みがかなりある状態です。
毛穴の修復で肌が硬くなってしこりができる

肌はこのボロボロになった毛穴を修復するために、がんばってたくさん新しい細胞を作ります。
しかしこのときに、逆に細胞がたくさん作られすぎて肌が硬くなってしまうんですね。
これが硬結ニキビとなってしまいます!
以上がニキビがしこりになってしまう主な原因になります。
それって本当に硬結ニキビ?間違いやすい病気
しこりができる硬結ニキビですが、以下の2つの皮膚の病気と間違いやすいので注意が必要です。
- 粉瘤(ふんりゅう)
- 毛嚢炎(もうのうえん)
この2つの病気は硬結ニキビとどのように違うのでしょうか?
肌にできたしこりが本当にニキビなのかどうか、チェックしてみてください。
粉瘤(ふんりゅう)
皮膚の良性腫瘍。古い角質や皮脂などが溜まった袋状のものが皮膚の下にできてしまうものです。
いわゆる”おでき”と呼ばれているものですね。
コレっ!といった原因は特定されていません。
- かゆみや痛みがない
- しこりに黒いヘソがある
- 中に溜まっているものが出ると悪臭がする
- 放置していると、どんどん大きくなる
以上が硬結ニキビとは異なる、粉瘤の特徴です。見分けるときの参考にしてみてください。
基本的にかゆみも痛みもないしこりですが、炎症して痛みが出るものもあります。
痛みがある場合は、硬結ニキビと間違いやすくなるので気をつけましょう。
毛嚢炎(もうのうえん)
毛を処理したあとに、赤くポツポツが出てしまった経験がある人は多いのではないでしょうか?
あの赤いポツポツが毛嚢炎です。
ヒゲやムダ毛の処理によって、毛穴の奥にある毛包というところで炎症が起きてしまうんですね。
ほとんどが悪化することなくすぐに治りますが、たまに悪化してしこりになることがあります。
2つはしこり化する原因が全く違います。
- ムダ毛の処理後に起きた炎症がひどくなってしこりになった➩毛嚢炎
- ニキビが悪化してしこりになった➩硬結ニキビ
上記のように、しこりができてしまった根本的な理由を思い出してみてください。
ただし、一旦しこりになると硬結ニキビとよく似ていて見分けるのが難しいです。
わからない場合は自力でなんとかしようとせずに、病院で診てもらいましょう。
硬結ニキビは自然に治るもの?

「こんなしこりになったニキビはいつか治るの?・・・」
硬結ニキビができてしまった人は、いつかちゃんと治るのか不安になってしまいますよね。
先ほど言ったように、硬結ニキビは最高に症状が重く、治すのが難しい状態。
放っておいても治るといえば治りますが、自然治癒だと数ヶ月~数年の長い時間がかかります。
しこりがなくなったとしても、ニキビ跡として残ってしまう可能性もかなり高いでしょう。
そのため硬結ニキビを絶対に治したいという人は、なるべく早い段階でケアか治療をすることが大切。
すでに治りにくい状態ではありますが、正しい処置をすれば治すことができるので安心してくださいね。
自力で治す!”塗り薬+正しいスキンケア”でニキビケアしよう!
「皮膚科に行くのがめんどくさい、時間がない」という方は自宅でできるケアから試してみましょう。
おすすめは【塗り薬+適切なスキンケア】をダブルで行うことです!
(時間がある方は皮膚科に行くのをおすすめします。→硬結ニキビを皮膚科でみてもらう場合の治療法は?)
まずは塗り薬で炎症を抑える

ニキビがしこりになってしまったのに気づいたら、まずは市販の薬でケアをしてみましょう。
最初に言いましたが、硬結ニキビは炎症がかなりひどいニキビです。治すには炎症を沈めることが1番重要。
ニキビやできもののケアに作らた市販薬は、炎症を抑える働きがあるので効果が期待できます。
市販薬なら「たこの吸い出し」がおすすめ

薬をぬるだけでできものの口をパカっと開き、中にたまった膿を外へ出してくれます。
消毒効果は強いですが、一方でかゆみや赤みが出るなどの副作用も出やすいため注意が必要です。
早く治したいからと1度にたくさんぬるのは危険です。用法用量を守って正しく使いましょう。
硬結ニキビは、塗り薬だけで完全に炎症を抑えるのは難しいことも覚えておきましょう。
というのも、硬結ニキビは肌の奥深くまで炎症が起きていてかなり根強いんですね。
市販薬は浸透力が高くないため、奥の炎症を抑えきれない可能性があります。
1~2週間使い続けても、ニキビに変化が見られないときは皮膚科に行くのがおすすめです。
硬結ニキビを治すためのスキンケアの3つのポイント

塗り薬だけでなく、硬結ニキビを早く治すためには正しいスキンケアも欠かせません。
- 炎症が悪化しないように毛穴を清潔に保つ
- ターンオーバーを促進して早く治るようにする
- ニキビ跡にならないように予防する
この3点が硬結ニキビを治す上でのスキンケアの役割です。
この3点を補うために大切なのが、”洗顔”と”保湿”。
それぞれどのようなことに気をつけるべきかポイントを紹介します。
1.毛穴の奥までしっかり洗う

毛穴に皮脂や汚れが詰まりっぱなしでは、肌の炎症はひどくなる一方です。
硬結ニキビの炎症を少しでも早く抑えるためにも、正しい洗顔で毛穴の汚れをスッキリ洗い流してあげましょう。
- 合成界面活性剤が入っていない
- 洗浄成分が小さくされている
この2つは、肌にやさしく、尚かつ毛穴の奥まできれいにしてくれる洗顔料の特徴です。
まず合成界面活性剤という洗浄成分が入っているものは選ばないようにしましょう。
洗浄力が強すぎて、肌にとって大切なうるおい成分まで根こそぎ洗い流してしまう厄介者です。
洗顔料を選ぶときは、入っていないかを必ずチェックしてみてください。
また「超微粒子〇〇」「ナノ化〇〇」などと洗浄成分が小さくされているものがおすすめ。
毛穴の奥まで入りこんで、汚れをしっかりと洗ってくれます。
この2点をふまえ、当サイトで特におすすめしているのが”クレイ洗顔”。泥の粒子で洗顔するものですね。
肌に必要なうるおいを残しながら、毛穴汚れはしっかりと落としてくれる優れものです。
いくら毛穴をきれいにしたいからといって、毎日たくさん洗顔するのはダメです。
肌が乾燥して、逆に皮脂がたくさん出るようになってしまいます。
1日に朝晩2回くらいがベスト。また朝は洗顔料を使わずに水だけで洗うのがおすすめです。
●クレイ洗顔なら『ビーグレン』がオススメ!
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クレイ洗顔を使ってみたい人にオススメなのが「ビーグレン」です。
超微粒子のクレイ”モンモリロナイト”が、毛穴の奥の汚れまでしっかり吸着してくれるんですね。
余分な皮脂や汚れを取りのぞき、硬結ニキビが悪化するのを防いでくれます。
またスクワランやヒアルロン酸といった保湿成分が入っているので、洗い上がりしっとりで乾燥しません。
【乾燥→皮脂の過剰分泌→ニキビの悪化】という負のループを断ち切ってくれます。
まずは化粧水・美容液・クリームもついたお得なトライアルセットから使ってみるのがオススメ。1,944円(1週間分)なので気軽に試せます。
2.保湿でやわらかい肌にしてあげる

保湿は肌のターンオーバーを整えるのに欠かせない要素です。
肌は乾燥していると、固まってしまいなかなかスムーズに生まれ変わることができません。保湿ケアでうるおいを与えて固まった肌をほぐしてあげましょう。
ターンオーバーを促進して、炎症が起きている奥深くの皮膚を浅いところに押し上げるイメージです。
炎症が浅いところで起きているだけなら、比較的簡単に治せるようになりますよね。
- 成分が小さくなっている
- 油分が少ない、または入っていないもの
上記の2ポイントに注目して化粧水を選ぶようにしてみてください。
洗顔と同じく「ナノ化〇〇」「加水分解〇〇」など成分が小さくなっているものを選びましょう。
毛穴の奥までしっかりと保湿することができます。
また化粧水にオイルが入っていると、硬結ニキビの炎症を悪化させてしまうことがあります。
「しっとりタイプ」などと書かれているものはオイルが入っているので注意してくださいね。
できるだけオイルフリーのものを選ぶのがおすすめです。
3.美白でニキビ跡になるのを予防

硬結ニキビは、重症ニキビなのでとても跡に残りやすいです。せっかくニキビが治っても跡が残ってしまったら最悪ですよね。
ニキビ跡として残らないようにするためには、美白ケアをすることがポイント。
ニキビ跡の原因はメラニンです。
美白成分でメラニンの発生を抑えて、シミをできにくくしましょう。
美白成分としては、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸・プラセンタなどが効果が高くおすすめです。
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オールインワンジェルで楽ちんに保湿と美白ができるのが「パルクレールジェル」。
保湿と美白が大切な硬結ニキビのケアにぴったりです。
加水分解ヒアルロン酸・コラーゲンなど保湿成分たっぷりで、肌の奥までまんべんなく潤いを届けてくれます。
ターンオーバーをスムーズにすることで、硬結ニキビを早く治すサポートをしてくれるんですね。
また美白成分のプラセンタが、硬結ニキビが跡にならないように予防してくれるので心強いです。
初回4,980円と少し値段は高いですが、永久の返金保証がついてきます。
「あんまり効果が感じられない…」となっても返金してもらえるので安心です。
硬結ニキビを悪化させるNG行動
硬結ニキビを早く治すためには、肌を刺激しないことも大切です。ニキビをそれ以上悪化させないためにも、以下のNGポイントにも気をつけてみてください。
自分で潰す

まず1番やってほしくないのが自分で潰して膿を出そうとすること。絶対にNGです!
普通のニキビと同じですが、触ったり潰したりすると雑菌がついてさらに重症化します。
ニキビ跡になる可能性もぐんと上がるので気をつけましょう。
気になる気持ちはわかりますが、触ったり刺激を与えるのは絶対にやめてくださいね。
ファンデーションの厚塗り

しこりが目立たないようにと、毎日ファンデーションを厚塗りするのはやめましょう。
毛穴にファンデが詰まり、炎症を悪化させる原因です。
特に、リキッドタイプのファンデは油分が多く毛穴に詰まりやすいので注意してくださいね。
隠したい気持ちはわかりますが、できるだけメイクは避けたほうが治りも早くなります。
どうしてもカバーしたいという人は、パウダーファンデーションなら比較的肌にやさしいのでおすすめです。
過度なピーリングケア

ニキビを早く治したいあまりに、セルフで頻繁にピーリングを行うのは絶対にやめましょう。
市販の安いピーリングの大半は肌への刺激が強いものばかり。
一時的に肌がツルツルするだけで、肌は大きなダメージを受けてしまいます。
ピーリングで肌が弱れば、ニキビを治すのにも時間がかかってしまいます・・・!
どうしてもピーリングがしたいという人は1~2週間に1回くらいの頻度に抑えましょう。
ちなみに、拭き取りシートやスクラブタイプのピーリングは肌を傷つけるのでNG。
ジェルや石鹸タイプのものが肌にやさしくておすすめです。
なかなか治らないなら皮膚科に行こう!
「がんばってケアをしてもなかなか治らない・・・」
「できるだけ早く治したい!」
そんなときはめんどくさくても1度皮膚科で診てもらうのがおすすめ。
自分に合わないケアや、間違ったケアを続けていては治るものも治りません。
硬結ニキビは粉瘤や毛嚢炎とも間違えやすいため、なかなかよくならないときは皮膚科で先生に見てもらうのが安心です。
塗り薬と飲み薬をもらうことができる

皮膚科では、ぬり薬と飲み薬の2つをもらうことができます。
硬結ニキビは肌の奥深くで炎症が起きているため、飲み薬でのケアも効果的です。
外と内の両側から炎症にアプローチできるので、セルフケアよりも早く硬結ニキビを治すことができます。
即効性のある治療が受けられる

皮膚科であれば、薬よりも更に短い時間でしこりを除去することもできます。
「どうしてもただちに硬結ニキビを治したい!!」という人はこれらの治療を検討するのも1つの方法です。
ここでは、硬結ニキビに効果的と言われている治療を3つ紹介しておきます。
ケミカルピーリング
特定の薬剤を使うことで、肌のターンオーバーを促す治療法です。
古い角質や毛穴の汚れを取りのぞき、スムーズに新しい肌に生まれ変わらせることができます。
また炎症を抑える働きもあるので、硬結ニキビの炎症を抑えるのにも効果的です。
- 痛みが少ない
- 翌日からメイクができる
- 1回¥10,000~¥30,000で値段もリーズナブル
などのメリットがあるので人気な治療法です。
炭酸ガス(CO2)レーザー
ニキビ・ほくろ・イボの治療などに使われるレーザーです。
レーザー光がニキビの中の膿や皮脂を溶かし、また雑菌も殺してくれます。
炎症の原因になっていた雑菌がいなくなるため、ニキビの炎症が早く治るようになるんですね
またニキビの中にたまった皮脂も溶かしてくれるので、それ以上にニキビが悪化することもなくなります。
ただし、痛みがかなり強く治療後の肌のダメージが大きいのがデメリットです。
傷跡がかさぶたとなって残るので、しばらくの間はかさぶたをつけたままの生活になります。
切開手術

皮膚を切開してしこりを取り除く方法です。
切開の前に、しこりの大きさや深さを超音波検査で調べ、どれくらい切開するのかを決めます。
麻酔を使ってもらえるので痛みはありません。
しこりの大きさにもよりますが数十分~1時間で終わるので、想像よりは手軽な手術になると思います。
ただし傷が残ってしまうリスクが多少なりともあるので、しっかりと医師と相談して施術を受けるかを決めましょう。
硬結ニキビの治し方まとめ
まずは今回紹介したように、市販の塗り薬でのケアとスキンケアの見直しから始めていきましょう。
自分でどんなにがんばってもよくならないときは皮膚科に行くのも1つの方法です。
とにかく、それ以上ニキビが悪化しないようになるべく早くケアを始めることがポイント。
あきらめずに毎日コツコツしっかりケアしてあげてくださいね。
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